人と家の健康

「人の健康」や「家の健康」のデザインを通して皆様を幸せにする家づくり

体の健康

体の健康 均一な室内環境でヒートショックを防ぐ

日本人は、四季折々の自然と共生しながら暮らしてきました。家は、そんな日本人の生活に密着した存在です。

ただし、かつての木造住宅は断熱性が低く隙間風が入り込むつくりだったので、住む人の体に負担を強いてきました。例えば冬の日、暖かいリビングから冷え切った浴室やトイレに移動すると、急激な温度変化に見舞われます。

こうしたヒートショックは、血圧の急変や心筋梗塞などを引き起こします。

「体の健康」に良い家とするには、まずヒートショックを発生させない温熱環境づくりが求められるのです。

エアサイクル工法は、家全体を外張り断熱で包み込み、外気の影響を受けにくい安定した室内環境をつくり出します。

さらに夏は、外壁に設けた通気層によって壁内にたまる熱気を逃します。冬は通気層に閉じ込めた空気を断熱材として活用しながら、昼に屋根や壁、床下で蓄えた熱を夜間に放熱して冷却を防ぎます。

エアサイクルの家は、このように複合的な仕組みで適切な温熱環境を確保し、身体に負担のかからない住空間を生み出します。

外が暑い夏でも、エアサイクル工法の室内は快適な温度を保ちます。

体の健康 乾燥状態を保ってダニ・カビ知らず

家に発生するカビやダニも、体の健康にとっての大敵です。カビやダニは、鼻炎や喘息をはじめとするアレルギー性疾患を引き起こす原因になります。湿度を好むカビやダニの発生を防ぐには、壁の内部や床下などを乾燥させることが重要です。

エアサイクル工法は、適切な断熱・気密化に加え、空気を動かす仕組みを設けることで湿気がたまらない環境をつくり出すのが特徴です。

壁の内部に通気層を設け、床下から壁を介して小屋裏に通じる空気の通り道を確保。

空気を動かすことで壁内や床下の躯体を常に乾燥状態に保ち、カビやダニの発生を防ぎます。

室内空気も清浄になるので、体に心地良い快適な環境が整います。

上の写真は1986年に建てられたエアサイクルの家の床下。20年以上たっても、じめじめした感じはまったくなく乾燥状態を保っています。また、木材も乾燥しています。含水率(木に含まれる水分の比率)が20%を越えると木の腐食やシロアリ被害を受けやすくなりますが、ここでは15%前後の低い状態を保持していました。

体の健康 笑顔でイキイキした暮らしの基盤に

心からくつろげる癒しの場であること。日々を楽しく、心豊かに過ごせること。家づくりでは、家族が仲良く、イキイキと過ごせる場をご提供することが大切と私たちは考えています。

言い替えてみれば、「こころの健康」をはぐくむ家づくり。そのためには、家族のつながりを感じさせつつ、心地良い居場所を生み出すことが求められます。

こうした「こころの健康」を考えたとき、1つの手がかりとなるのが一体感のある空間構成です。その点、エアサイクルの家は均一な室内環境を生み出しているので、暑さや寒さを気にせずにオープンなリビングや1・2階の吹き抜けを設けられます。

例えば、リビングの吹き抜けに階段を設ければ、リビングは家族が行き来する動線の中心としても機能します。

家族が互いの存在を意識しながら、程良い距離感のコミュニケーションをはぐくむ空間になるでしょう。

家のどこにいても快適に過ごせるため、温度差に起因するデッドスペースも生まれません。階段ホールの横に子供の勉強スペースを設けたり、階段下の凹みを家事コーナーに活用したり。緩やかに一体化した空間のなかに、家族それぞれの居場所を生み出すことが可能です。さまざまな工夫を予感させる住空間は、一人ひとりの日常の営みを活性化します。

自然の力を活用するエアサイクルの家は、自然素材との相性が良いのも特徴です。無垢材を取り入れたカフェ風のインテリア、あるいは落ち着いたたたずまいの塗り壁のリビングなど、住む人の価値観やライフスタイルにふさわしい暮らしの空間をデザインしてください。

家族がいつも笑顔で過ごせる家。エアサイクルの家は、そんな家づくりを支えています。

家の健康

丈夫で長持ちする家は、幸せを生み出すもう1つの大切な要素です。エアサイクル工法は、躯体内の乾燥を維持し、メンテナンスを容易にする仕組みによって、「家の健康」をもたらします。

家の健康 「丈夫で長持ちする家」は水分が大敵

家族が長く幸せに暮らしていくためには、住む家の安全・安心が確保されていることは大前提になります。言い換えると、丈夫で長持ちする家づくり。そのためには、構造計算で安全を確認したつくりとすることと、躯体を長く健康な状態で維持していくことが求められます。

木造住宅にとって健康の大敵になるのが水分です。

空気内の湿気や壁体に生じる内部結露は、腐朽菌やシロアリの発生を促し、木材の耐久性低下に結びつきます。10年、20年と経つうちにボロボロになった木材は、室内環境に悪影響を及ぼすばかりでなく、建物の構造体の危険性も高めます。

木材を健康な状態に保つために不可欠なのは、乾燥した状態を維持すること。そのためには、水や湿気の浸入を防ぎ、もし入り込んだら乾かす仕組みを用意しておくことが重要です。

エアサイクル工法の壁をはがしてみると、きれいな状態の木が現れました。
湿気がこもると木はこのように腐ってきます(参考写真)

家の健康 壁体内の通気で乾燥を保つ

家の乾燥状態を維持するために重要な役割を果たすのが、壁体内の通気です。エアサイクル工法では、屋根や外壁を覆う断熱パネル「Cmボード」の内側に斜めの溝をダイヤ状に掘り、通気層として利用します。

さらにエアサイクル工法は、床下から壁内、小屋裏に通じる空気の道を確保し、空気が行き来できるようにしています。床下と小屋裏には、手動で開け閉めする換気口を設置。

上下の換気口を開けることで、床下から入る空気を小屋裏から逃します。空気が動けば、入り込んだ水分も乾燥します。

シロアリや腐朽による躯体の被害を防ぎ、建物の長寿化へとつなげていきます。

1.屋根遮熱断熱材
「シャルーフ」

「断熱・排熱」に「遮熱」効果をプラスして、小屋裏の温度上昇を防ぎます。
2.専用換気口
「エアオープナー」

小屋裏と床下につける換気口。春に開けて、秋に閉じます。
3.外張り断熱材
「Cmボード」

外断熱をしながら、空気の通り道をつくります。
4.オリジナル基礎工法
「コラムベース」

ベタ基礎と一体化した円柱形の基礎。床下の風通しをよくします。

家の健康 コラムベース基礎で建物を長寿化

エアサイクル工法では、ベタ基礎の上に円柱形の独立基礎を並べるコラムベース基礎を採用しています。床下空間に布基礎の立ち上がりがあると、空気の通り道が分断され、湿気を含む空気が溜まりがちになります。

一方、床下に連続した空間を生み出すコラムベース基礎であれば、昔の家と同じように通気性の良い床下空間を生み出し、躯体の木材を適切な乾燥状態に保ちます。

建物の長寿化がうたわれる今日、もう1つ忘れてはいけないのがメンテナンスのしやすさです。ここでもコラムベース基礎は有効な役割を果たします。コラムベース基礎の床下は人も行き来しやすいので、建物に比べて寿命の短い設備の点検や更新も容易にできます。

コラムベース基礎は、ベタ基礎の上に円柱形の基礎を並べた工法です。最近の木造住宅に多く使われている布基礎は床下空間が分断されるのに対し、コラムベース基礎の床下は連続した空間になっています。

昔の家と同じように床下の通気性が高く、木材を適切な乾燥状態に保ちます。